developer-reviewing-javascript_925x

「Access?あんなのおもちゃでしょ」

どんな言語・アプリでも良いので、実践的なツールが作れると、非常に強力な武器になります。

Excelピボットテーブル・Excelマクロ・Accessで十分です。
細かくはいずれ別に書きたいと思います。


転職で面接に行くと「ハァ?Access?あんなのおもちゃでしょ」とベンダーからはもちろん、情シスからも鼻で笑われます。

「じゃああんたまともに使えんのか」と言いたいです。次に機会があったら聞いてみたいと思います。

関連記事:


Accessは別にして、今やExcelはほとんどのPCに入っているソフトです。追加投資しなくて済むなら使い倒すべきでしょう。
ユーザも多いので、困ったときに情報もたくさんみつかります。
 

ひとり情シスにとっては、予算や開発期間が長い大掛かりなツールより、小さくてもちゃんと動くツールのほうが役に立ちます。
とにかく少しでもいいから、今すぐ効果が出て欲しいのです。
その辺り、ベンダーにはなかなか伝わりません。

関連記事:


仕事の属人化の問題はありますが、ひとり情シスとしては知ったことではありません。
経営者が考えるべき問題です。

ひとり情シスが仕事を回すための1つの答えが、プログラミングによるツール作成なのです。

1000倍のスピードを狙う 


1000倍というと、夢のような数字に思われるかもしれません。
でも十分現実的な値です。

20分は1200秒です。20分かかっていた作業が、コンピュータに置き換えて1秒で終わるのは十分ありえる話だと思います。

関連記事:


ただしツールを作ると、処理の前後にオーバーヘッドが発生することに注意が必要です。

処理前には、CSVなどのデータ準備が必要ですし、処理後には、検算などの結果チェックがあります。
前後それぞれ5分かかったとすると、20分の作業は実質的には10分程度効率化できたということになります。


ツール作成に限りません。
システム導入による効率化については、前後の作業時間も考慮に入れなければいけません。

逆に言えば、純粋な作業部分だけで1000倍くらいの効率化ができなければ、システム導入の効果が出ない、と私は考えています。


例えば、東京から大阪に行くのに、
 「東京から名古屋まで新幹線で行き、名古屋からは徒歩で大阪まで行く」
人はいないと思うのですが、
システム導入ではそれにあたるような手段を選択していることが往々にしてあります。
それなら、東京からずっと自動車に乗って大阪に行った方が良いのです。

特にベンダーが持ってくる一見すごそうな話には、
こういった罠が仕掛けられていることが多いので、注意が必要です。

小さな効率化を積み重ねる

上記で稼いだような10分の効率化を他の業務でも行い、地道に積み重ねていきます。

いきなり3時間も4時間も効率化できることはまずありません。
そんな効率化は、もうやり尽くされているか、もし実現したなら、測定方法が怪しいと思います。


自動化すべきは、
    ①コピペなどの転記
    ②マスタなどのリスト参照
    ③検算・突き合わせ
    ④集計
の作業です。

一気通貫で最終形までもって行くツールでなくても良いのです。中間的なデータを作るだけでも、十分効率化になります。


作成したツールは気がついたらどんどん改良します。自分のツールなので好きなようにできます。
漆を塗り重ねるように、うなぎのタレを継ぎ足すようにです。

この積み重ねが経験値となります。

かゆいところに手が届く感じは、基幹システムのベンダーSEにはなかなか発想できない部分だと思います。
便利だと思う機能は、基幹システムなどに実装するネタになります。

関連記事:

皆に使ってもらおう!?

私は作ったツールは、確実に動く小さいもの以外はなるべく社内に公開しないようにしています。

こちらは親切心でツールを渡しているのに、
自分の操作ミスを棚に上げて「動かないんだけど」とクレームを入れられたことが何度もあり、
その苦い思い出があるからです。


そういうユーザばかりですので、ツールの出力結果のみを提供するようになりました。
意地悪でそうしているのではなく、お互いのためです。


自分用のツールとして、スピード重視で開発しているので、
いろいろなところに不備があるのは仕方がないことです。
ユーザ様からお金をいただいた製品ではないので、文句を言われる筋合いはありません。


そもそもそういうところに理解があれば、ひとり情シスにはなっていないのかもしれませんが。

関連記事:



ひとり情シスの苛酷な状況は、もう手作業でどうにかなるレベルではありません。

私はプログラムで自動化せざるを得ませんでした。
過去に少しだけプログラムをかじっていたことで助かりました。


リソースの無い中小企業ひとり情シスは、スピードで勝負するしかありません。

プログラムはそのために是非使いたい武器の1つです。