
ベンダーとの打ち合わせ風景
挨拶もそこそこに、ベンダーがぶ厚いマニュアルのような紙束を取り出す。それを見ると、ため息が出そうになる。
「(またか・・・)」
提案書全体はもちろん、シート単位でもそのまま経営層に見せられる提案書はほとんどない。
データでもらえれば、まだ再利用できるのだが、紙だ。
「ペーパーレスにしましょう!」と先週提案してきたくせに、紙だ。
必要な箇所があれば(あくまであればの話だが)、ひとり情シスが手で打ち直すのだ。
内容も、ホームページを見ればわかるものや、ベンダーの都合ばかり書いてある。
読む気がしない。
隣に座る上司も遠い目をしている。焦点が提案書に合っていないのが横からでもわかる。
そしてベンダーはそのマニュアルを見ながら、
書かれているものをそのまま一方的に話し出す。
30分・・・1時間・・・結局しゃべりっぱなしで嬉々として帰っていった・・・
誰のために何をしに来たのだろうか・・・
当然、分厚い提案書はそのままゴミ箱行きだ。
このままでは紙の無駄遣いだし、捨てるのも面倒なので、
こちらが見たくなる提案書について考えてみます。
提案書は見た目じゃない
内容以前の見た目のところでは、
・そんなに綺麗じゃなくていい
・ページ数少なく(詳細があるなら別紙にして、後でメールで)
・字がぎっしりはやめて
というところがポイントです。見た目じゃないです。
読む気にさせてください。
せめて、そういう風に気を遣ってる感を出してください(笑)
内容については、最低限、
・ストーリー
・Quality
・Cost
・Delivery
・導入後の計画
が必要でしょう。どれかが欠けると、必ず後で上司・経営層から突っ込みがきます。
以下にその詳細について書きます。
ストーリー
いただく提案の内容を実現するには、当然社内での検討が必要になります。
検討とは経営会議などで経営者に諮るということです。
経営会議で話すときには、IT以外の担当役員も居るわけです。
初めて話を聞く人に、わかりやすく説明する必要がありますので、ストーリーは必須です。
現状について詳しく知らないと、ストーリーは作れないはずなのですが、ベンダーは生の声を聞こうとしませんね。聞いてるフリはしていますが。
もっと現状について具体的に聞いて欲しいものです。
対象業務の現状 → 問題点 → 解決策 → 解決策導入のメリット
ここまで来て初めて、比較表とかパンフレットが出てこなきゃいけないんですよ。
最初っからパンフレットを出すベンダーの多いこと多いこと・・・
Quality
ベンダーさんの好きなパンフレット部分です。
パンフレットも余計な情報ばかりで、必要な情報は少ない・・・
比較表もほとんどそのまま使えないんですよね。
自分のところに不利な項目を隠しても無駄です。
こちらはいろんなベンダーから情報を得るので、それをマージして項目を揃えることもできます。
だから最初から潔く、他社と比較しやすい項目にして欲しいんですよね。
以前私が作った比較表です。
ご覧の通り、大した内容じゃないんですよ。
主観的なところもあるので、難しいところなんですが。
ポイントは以下です。
・1枚で表現
・○×△などでわかりやすく
・他のユーザに導入して後でクレームになったところをうまく盛り込んでくれると嬉しい
・情シスが喜ぶかゆいところに手が届く機能も
経営層は細かい字など見ませんから、ぱっと見て判断できるのが大事です。
ユーザが便利になっても、情シスの負担が増えるならやる気がなくなります。
情シスがラクになる機能も入れてくれると、協力したくなります。
経営層に説明する際、情シスが導入したい製品がある場合は、
そこへ誘導するために表示する項目を操作します。
そこまで情シスと信頼関係があるなら、最初から項目を絞っていただいても結構です。
無理か(笑)
Cost
いろんな費用を入れてもらっていいです。
後であれもありました、これもありましたは反則です。
事前に稟議を回していたりすると、費用は下がる分には問題ないですが、上がるのは大問題です。
そのあたり本当にベンダーは軽く考えているのが多く、腹が立ちます。
ポイントは以下です。
・月額だけでなく、年額も(こちらが電卓叩けと?w)
・初年度イニシャル・ランニング・次年度以降ランニングを分けて表示
・バージョンアップ費用なども定期的に必要なら記載
・費用は5年総額も表示
5年総額は、オンプレとクラウドで比較するためです。
5年でも4年でもいいので、参考として比較できるようにしておいて欲しいのです。
ITに疎い経営者もここは突っ込みどころなので、張り切って細かいところを突いてきます。
電卓を叩かれる可能性もあるので、内訳を必ず説明できるような形にしていただきたい。
Delivery
どんなに素晴らしい計画でも、導入完了まで100年かかったらまずいでしょう。
最初はごまかせても、どうせすぐ上司・経営層からツッコミが来ます。
詳細は書けないので、月単位で、N月、N+1月で良いのです。
こちら(情シス・業務部門)がやることも盛り込んでもらえると説得力が増します。
導入する前に、こちらの準備が必要なら、当然そこがN月になります。
ベンダーさんの都合だけの表記はやめてくださいね(笑)
導入後の計画
正直、情シス的にはどうでもいいんですが、上の人は書いて欲しいみたいです。
大体書くことは決まっていて、
・対象業務の拡大
・基幹システムなど他のシステムとの連携
・スケジュール
くらいしかないでしょう。
夢を描いてくれればOKです。実現するかどうかは考えずでおkw
スケジュールは年単位で大丈夫です。
右肩上がり的な図で表現していただければと思います。
提案書出しっぱなし。
ブラッシュアップして再提出したり、経営層への資料作成の手伝いを申し出ることもない。
そんなベンダーばっかりです。
最近は諦めてしまいました。
こちらが比較表の枠を作って、それを埋めさせるようにしています。
まあ各社の提案書をまとめるのが情シスの仕事であり、飯の種なのでいいんですけどね。
こちらとしてもいいものを作りたいんですよ。プロの考えが入ったやつを。
そのためにも、もっとこっちの生の話を聞いて欲しいんです。
全然話を聞かないで、よく提案書が作れるなと思います。
話したことは全然反映してないし。
ベンダーさん、や、やる気を(笑)













