中小企業情シス稼業

2社連続で中小企業ひとり情シスやっています。 同じ境遇の方のお役に立てればと思います。

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2017年05月

後手の不利

囲碁における後手

私はスマホのゲームで囲碁を少しやります(私はめちゃくちゃ弱いですw)。
もちろんゲームとして楽しいのはあるのですが、頭の体操としてうってつけなのです。
大局観が必要ですので、自分の視野が狭くなっていないかのチェックにもなります。


囲碁では、先手を取ることが非常に重要になってきます。

なぜなら後手は、先手の相手をしなければいけないからです。
相手をするとは、急所を打たれたら、必ず守りを固めなければならないということです。

先手に急所を打たれて放置すると、石や地(=陣地)を取られてしまいます。
というわけで、戦いは先手のペースで進むのです。


囲碁のプロは意地でも後手を引かないようにします。
局地的に損をしても、「負けても良い」くらいの気合で頑張ります。

そのため囲碁では、「コミ」というハンデを後手(白)はもらえるのです。
日曜午後にやっているNHKの囲碁の時間で対局開始時に、「コミは6目半」と言っているあれです。

プロは「半目(0.5目)」にしのぎを削る戦いをするので、「6目半」というのは非常に大きな差です。
そのくらい黒(先手)は有利なのです。

後手ベンダー

それにしてもベンダーは後手を引きたがりますね。
おまけに後手を引いていることに気づいていないベンダーばかりです。


先日も、約束していた見積や資料の送付に遅れた基幹ベンダーがいました。
1週間前に見積や資料を出すと言っていたのに、打ち合わせ当日の朝にメールで送ってきました。

約束の1週間前に私は「見積や資料どうなりました?」と確認メールを送りました。
でもそれに回答はなく、打ち合わせ前日に「明日出す」という連絡が来た次第です。


打ち合わせでは、ベンダーは事あるごとに謝っていました。
こちらも一歩引いて話を聞きます。当たり前ですよね。

「大丈夫か?」と疑いの目でも見ます。重箱の隅をつつきたくなります。
こうなると完全に後手なんです。ベンダーのペースにはなりません。

アポイントに遅刻してくるのも同じですね。
全てに説得力がなくなります。打ち合わせの最中に謝り続けるほうも辛いと思います。


遅れることを予め伝えてくれればそれでいいんですよ。こちらも鬼じゃないですから。
何故そのメールを1本でも打てないのか、不思議でなりません。


遅れれば遅れるほどハードルは上がって行きます。
自ら困難な道へ進んでいるんですよね。

そもそもの内容が悪ければ仕方ないですが、提案は良いのに遅刻という要素があるために、割り引かれて判断されたらもったいないと思うんですがね。

ベンダーだけじゃない

後手を引いているのは社内にもいます。


例えば朝、定時ギリギリに駆け込んでくる人です。
電車の遅延など、ちょっとしたことがあれば、即遅刻確定です。

彼らは当然よく遅刻をします。時には電話しながら入ってきたりして照れ隠ししますw
たった数分の遅刻ですが、程度の問題ではないのです。むしろそのちょっとというところが良くない。

20代30代の若手ならまだわかりますが、40過ぎて役職にもついているのに、そのプレースタイルはいかがなものか。
育児や介護などの理由があるのかも知れませんが。それにしてもあと10分早く起きるくらいできるでしょう。


そういう人は仕事が遅かったり、アピールのためだけに余計なことをやっていたりする確率も高い気がします。

時間にルーズだと、仕事で結果は出しづらいんでしょうかね。
社内でもどこか軽く見られているところがあると思います。

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夫の家事は後手を引いたら逆転不能

家庭においても先手は重要です。
私の家では、特に台所の洗い物がポイントとなっております。

・自分からやれば5点
・かみさんから言われてやると-2万点
くらいの感覚です。何の点数なんだというところですがw


後手では、たとえ家事自体をきちんとやったとしてもマイナス評価なのです。
おまけにマイナスポイントが大きすぎて、永久に挽回できませんw


これはもう習慣の問題です。修行です。反射神経で対応するのです。
そうしてやっと家庭に平和がもたらされるのです(笑)



囲碁では先手を取ったからと言っても、もちろんずっと相手の急所を打ち続けることはできません。
どうしても攻めるほうは弱点を抱えてしまうのです。

気持ちよく攻めていると、打った手を無視されて、逆襲を食らいます。弱点を突かれてしまうのです。


ほんの1手で形勢が変わります。
大きな石が取られて、そこで勝負がついてしまうこともあります。


囲碁では自分の弱点を省みず、攻めすぎることを「打ちすぎ」と言います。

そこで先手は、ある時点で謙虚に弱点を補強する必要があるのです。
囲碁では「手を戻す」と言います。プロも必要なときはきちんと手を戻します。

これが難しいんです。どうしても欲張って、「まだいける」と自分に都合良く考えてしまいます。

最近は会社でもどこでも、人の弱点をちょっとでも見つけると、すぐ揚げ足を取ったりする風潮がありますね。
「打ちすぎ」はいつか足元をすくわれるハメになると思うのですが。

辞めたがる新人に伝えたいこと

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当社では、4月に入った新入社員たちが、現場に配属される時期になりました。

人事担当者に聞くと、配属先までの通勤時間に2時間半以上かかるからと、退職をほのめかしている新人がいるそうです。

甘いというのは簡単ですが、新入社員当時の自分を思い返すと、ものすごく気持ちがわかります。
1人暮らしをすればいいと言われても、仕事が落ち着くまで、変化したくないんですよね。

ただやっぱりそんなことを理由に辞めるのはもったいないのです。

そこで説得(?)のネタを書いてみます。まだ頼まれてはいないのですが(笑)

1人暮らしは早いに越したことはない

精神的にも自立することが大きいと思います。結婚につながります。
「落ち着いてから1人暮らし」と言っても落ち着くことは永遠にないんです。制約は増える一方なので。

私は35歳で初めて1人暮らしをしましたが、もっと早くしておけば良かったと、今も後悔しています。
結婚が40過ぎてしまったのも、自立が遅れたせいだと思います。
早いに越したことは無いです。

課題からは逃げ切れない

自分にとっての課題からは逃げ切れません。いつか正面から受け止める必要があります。
どうせやらなきゃいけないなら、早く対処してしまったほうが良いのです。

私は大学は経済学部でしたが、簿記が嫌いでそこから逃げ回って卒業しました(選択必須だったので、別の科目を選ぶことができたのです)。
就職活動でも金融関係はもちろん受けませんでした。

しかしある時、情報システム部の費用関係の伝票作成担当になってしまいました。
もう逃げ切れません。腹を括りました。

ただ救いだったのは、ちょうど電子化されたタイミングで担当になったことです。
絶対にラクをしてやろうと、科目や摘要のパターンを調べて、伝票のテンプレートをたくさん作って何とか乗り切りました。
おまけに簿記3級まで取ってしまいました(まあこれは♀の絡みもあるのですが・・・笑)。
大学時代からすると信じられない展開です。

ここまで来ると、もう簿記が私を追いかけてくることはありませんでした。

次の会社で苦労する可能性がある

今辞めると、第2新卒扱いになるのかよくわからないのですが。
次の就職では、今回のような手厚い研修はない可能性があります。放置されるかもしれません。
何年かの社会人経験があれば、それに対応できるかもしれませんが、未経験だと放置は辛すぎます。

今の会社に居れば、少なくともこの1年、大目に見てもらえることがたくさんあります。
既に各部署で新人研修をしているので、社内に顔も売っています。
同期の存在も大きいです。

そういう見えない下駄を履かせてもらっているのです。
そこから徒手空拳で、敢えて降りてしまうのはもったいないのです。

自分のスタイルを作る

上記は、脅しに近い忠告でした。
上から目線も多々あるので、新人には「この年寄りめ!」と思われる可能性があります(笑)
もう少し前向きな提案をしたいと思います。

今回の新人も何か譲れないものがあるのでしょう。プライベートの時間を大事にしたいなど。
最終的には、その譲れないものを会社に認めてもらう必要があります(暗黙の了解も含む)。

それには働いて実績を作るしかありません。

ただそれは一朝一夕には得られません。時間がかかります。
新人のときは修行とも言える時間を過ごす必要があるでしょう。

修行中は何かを犠牲にする必要があります。
犠牲にするのは主に時間です。経験が無いから時間がかかるのは仕方ないのです。
その代わり経験と給料を得ることができます。

仕事ができるようになれば、自分のペースに引き込めます。
実績をネタに会社と交渉することができるのです(人質を取るとも言います)。
直接テーブルについて交渉する必要もありません。会社には無言の圧力がかかりますから。

この形を目指すのが、前向きな落としどころではないかと思います。

でも修行中だからと言って、全てを犠牲にする必要はありません。
どうしても譲れないところは、自分を貫いて良いのです。
きっとそれが会社員としてのスタイルの核になるでしょう。

私は残業が大嫌いですので、用が無いときはさっさと帰っていました(30分くらいは義理で座っていましたが)。
先輩からは「えーっ、もう帰るの」とか意味不明なことを言われましたが、仕事ができるようになるにつれて言われなくなりました。
早く帰るには、もちろん定時内に集中し、効率的に仕事をする必要があります。
またトラブルなどで残業が必要なときは、嫌がらずやる姿勢を見せることも大事です(当たり前ですが)。

通勤時間の長さも逆手に取れます。
新人時代は私も長時間通勤だったのですが、その時間は勉強や読書に当てました。
ちょうど転職を目指し試験を受けていましたので良かったのです。家に帰ると勉強しませんから(笑)
立ったまま問題集を解いたりしていました。その甲斐あって、Microsoftの試験6つに合格することができました。

会社員にとって大きな変化は、異動だけではありません。他社に行かされることもあります。
私は新卒で入った会社で、4年半の間に2社に行かされました。一方は2年間、もう一方は半年くらいでしたか。
他にも会社に入ると色々あります。そのたびごとに振り回されていたら、身が持ちません。

自分のスタイルを作るのは、20代以降につながる重要な戦略だと思います。



4月にシステム関係の新人研修で講師をしたので、今年の新人には思い入れがあります。
皆優秀で感心しました。

40代になった今思うのは、20代はあまり深く考えないで、与えられた仕事を一生懸命やり、
敢えて会社に振り回されるくらいのほうが良いのではないかと思います。
30代になればいやでもプレースタイルを固めることになります。でなければ心身ともに持ちませんから。

新人にはとにかく後悔のないよう、過ごしてもらいたいと思います。
時間が最も価値が高いのです。40代になればわかります。
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プロフィール
40過ぎて何とか結婚し、2015年末に子どもができた、左利き初老オヤジです。日本史を再勉強中。株、囲碁、鼻炎、眼振少々。中小企業ハッタリテキトー情シス(社内SE)。Access/ExcelVBAしか武器(?)はなし。情試はPM/SM/SA/NW。 ベンダーSEを数年やり、その後情シスに転職しました。 情シスでは中小企業ばかり3社見てきました。現職と前職ではひとり情シスです。 会社では「いないとヤバいが、評価はしない」という扱いです。 ノウハウを伝える相手もいないので、せっかくなので自分なりのコツを公開したいと思います。 同じような環境で苦労されている方のお役に立てればと思います。 「情シスの格を上げる」が目標です。 Twitterをフォローいただくと、ブログ更新時に通知されます。http://twitter.com/suiton_everyday よろしくお願いいたします。
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