
データへのコミットメント
全社で年間1億円の売上があるとして、各月の商品カテゴリごとの売上を集計するとします。
商品カテゴリを縦軸、各月を横軸に取った場合、
・毎月の合計金額(縦計)の12ヶ月の合計が1億円になるか
・商品カテゴリごとの通年の合計金額(横計)の合計が1億円になるか
は最低限チェックする必要があります。
・毎月の合計金額(縦計)の12ヶ月の合計が1億円になるか
・商品カテゴリごとの通年の合計金額(横計)の合計が1億円になるか
は最低限チェックする必要があります。
お恥ずかしながら、私は社内SEになって月次売上などのデータ集計をやり始めた当初、縦計・横計のチェックを怠っていました。
集計作業をして、検算もせずにそのまま社内に流してしまっていました。
「このくらい大丈夫だろう」と思っても、間違いがあればユーザは遅かれ早かれ必ず指摘してきます。
当たり前です。
当たり前です。
私の意識が低かったのです。今思うと本当に恥ずかしいです。
ユーザは、こちらが提出したデータを信じて利用します。
たとえ効率が悪くなってもデータのチェックは省略してはならないのです。
チェックもデータ集計作業の一連の流れとして組み込むべきです。
Accessなどを使うと、リレーションの関係や重複データがあったりして、データが狂うことは多々あります。だからより慎重にチェックします。
Excelのピボットテーブルではデータが元と違うはずはないのですが、それでもざっとチェックします。それでデータの異常を見つけたことが何度もあります。
効率化にはツール活用は必須なのですが、ツールを妄信するのは危険です。
効率化にはツール活用は必須なのですが、ツールを妄信するのは危険です。
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Accessは情シスの効率化に最適自分が扱うデータへの責任を持たなければならないのです。
データを2つに分割したなら、一方ともう一方を合計すると元の値になるかどうか、確認する手間が増えます。
その確認作業はデータを扱う者の義務なのです。
逆に、ユーザが「○○の切り口で今後分析したい」などと安易に言ってきたら、「チェックの手間が増えますよ」「提供までに時間がかかりますよ」と警告するようにしています。
データの整合性を維持する苦労を知っているからです。
データの整合性を維持する苦労を知っているからです。
そういった主張をするのはデータを扱う者の権利なのです。
期首には年間の予算データが現場ユーザから出てきますが、
整数でなければならないところを、小数で入れてあったり(Excelの式を入れて、書式だけ整数にしている)、式の参照にミスがあって、合計が合わなかったりするユーザが多々います。
基幹システムなどにはそのまま投入できません。合計が合わないですから。1円2円だからいいや、とはいかないのです。
このような人の仕事は、お子ちゃまで、やりっぱなしで、だらしないものだなと思います。
見た目だけそれっぽくしてもダメなんですよ。
整数でなければならないところを、小数で入れてあったり(Excelの式を入れて、書式だけ整数にしている)、式の参照にミスがあって、合計が合わなかったりするユーザが多々います。
基幹システムなどにはそのまま投入できません。合計が合わないですから。1円2円だからいいや、とはいかないのです。
このような人の仕事は、お子ちゃまで、やりっぱなしで、だらしないものだなと思います。
見た目だけそれっぽくしてもダメなんですよ。
細かいところまできちんと気を配らなければならない。
それがないデータは全く使えないのです。0か1かです。大人と子どもの差は極めて大きいのです。
それがないデータは全く使えないのです。0か1かです。大人と子どもの差は極めて大きいのです。
仕事をさばく
社内SEには細かい仕事がたくさんあります。
それも多種多様です。
単純作業的なところから技術的なところ、物理的なところから論理的なところ、果ては社内SEの仕事か?というものまであります。
1つ1つこなしていくのもアリですが、待ち時間が発生します。サポートからの電話待ちだったり、見積待ちだったり。
その間、ボーっと待っていると、また別の仕事が来ます。
空いた時間には他のタスクを進めておかないと、何が起こるかわかりません。
社内SEの仕事は、ついさっきまであんなにのんびりしていたのに、今は目が回りそう、という状況になることが多いです。
私はベンダーSEの頃は同時に複数の仕事を進めるのが苦手でした。
「技術職だから仕方が無い」と自分に言い訳をしていました。
でもそれは甘えでした。
社内SEになると、そんな言い訳を言う暇もなくなりました。
自分以外にやる人がいないのです。やらなければ終わらないのです。終わらなければ残業するしかありません。
悲壮感を漂わせても無駄です。誰も助けてくれません。
前社の上司(専務)が部のミーティング時、皆の前で私に言いました。
「あなたのことは誰も助けられないから」
「あなたのことは誰も助けられないから」
皮肉屋が言ったことなので、本音はよくわからないのですが、自分のやっている仕事は専門的で誰も手が出せないということかと、無理やり前向きに解釈しました。
(そんなに専門的な仕事ならもっと評価すべきだと思いますが)
でもその孤独を乗り越えれば、自由が待っています。
自分しかできない仕事なので、誰も口出しできなくなります。
周りは「大変そうだな」と思ってはくれます。でも誰も具体的に手を差し伸べて助けてはくれません。
辛そうな顔をしていても何も状況が変わらないなら、涼しい顔で定時に上がりたい。
多種多様な仕事をスムーズにさばくには、幅広い知識も必要です。
ネットワークの知識は障害時の切り分けに生きますし、日常業務の効率化にはプログラミングの経験が生きます。
それよりも持っている知識を実践的に使えることのほうが重要です。
ユーザは「理屈はいいから、この目の前の問題どうすんの?」というスタンスです。
問題を速やかに解決してから、原因などの説明をすれば良いのです
(説明をしてもだいたいユーザは馬耳東風ですが。だからITリテラシがいつまで経っても上がらない・・・)。
問題を速やかに解決してから、原因などの説明をすれば良いのです
(説明をしてもだいたいユーザは馬耳東風ですが。だからITリテラシがいつまで経っても上がらない・・・)。
知識と実践のバランスが求められるのです。
持っている知識を実践で生かすことができ、その効果がわかりやすく見えることも、社内SEのやりがいの1つと言えます。