
「スタッフ部門にとって社員はお客様だ」
上司なんかがよく言うセリフだ。
至極まっとうに聞こえる。
いかにも正論だ。
いかにも正論だ。
でも世の中、正論の顔をして、理不尽を押し付けてくることばかりだ。
スキがなく見えるきれいな正論ほど疑わなければならない。
スキがなく見えるきれいな正論ほど疑わなければならない。
「スタッフ部門にとって社員はお客様だ」は単に聞こえがいいだけだ。
上司は、その更に上や、他部門の管理職から嫌われたくないのだろう。
(上司も気を遣って大変なのだが・・・
建前として耳障りの良い言葉で他部門をなだめておくという意味もあるのだろう)
建前として耳障りの良い言葉で他部門をなだめておくという意味もあるのだろう)
「スタッフ部門にとって社員はお客様だ」
この言葉がスタッフ部門の担当者を苦しめる・・・
いわゆる「お客様は神様です」と同じ強迫観念に駆られるのだ。
いわゆる「お客様は神様です」と同じ強迫観念に駆られるのだ。
罪作りだなぁ。そんなことないのに。
世間一般に認識されている「お客様は神様です」は誤解だと三波春夫も言っているw
真の意図はどうあれ、
「スタッフ部門にとって社員はお客様だ」
によって、社内のクレーマーたちに格好のキャッチフレーズを与えてしまったのは確かだ。
今回はこれを否定してみたい。
によって、社内のクレーマーたちに格好のキャッチフレーズを与えてしまったのは確かだ。
今回はこれを否定してみたい。
他部門の社員はスタッフ部門に給料をくれない
スタバだと、客は店にお金を払い、その一部が店員の給料になる。
でも、スタッフ部門は、他部門の社員から給料をもらっていない。
給料という意味では、経営者がスタッフ部門のお客様かもしれない。
でも、スタッフ部門は、他部門の社員から給料をもらっていない。
給料という意味では、経営者がスタッフ部門のお客様かもしれない。
ただ経営者とは雇用契約を結んでいる。
労働に見合った対価として給料をもらっているだけだ。
その契約の元では対等だ。
他部門の社員とは契約も何もない。そこには同僚と言う関係しかない。
当然、お客様ではないのだ。
スタッフ部門のサービス範囲が限定されていない
例えばスタバでは、
・美味しいコーヒーと軽食、それを寛いで味わう空間を提供する
という範囲でサービスを限定している。
(私はスタバの空間では寛げないがw)
・安くて旨くてボリュームのある定食を提供する
というのはサービス範囲外なのだ。
というのはサービス範囲外なのだ。
客もそれに納得して金を払っている。納得しない客は来ないだけだ。
それに対し、スタッフ部門は簡単にサービス範囲が拡大される。
社内SEのハード関係の担当範囲を例に挙げれば、
昔はサーバやPCだけだったのが、今はスマホやタブレットまで管理すべき範囲に入ってきている。
酷い場合は「電源が入るものは全て社内SEが担当」などと言い放つ者までいる。
総務だともっと酷い言われ方をする。
要はサービス範囲が限定されていないのだ。
社内のグレーゾーンを誰かが引き受けなければならないから、範囲を限定できないのだ。
社内のグレーゾーンを誰かが引き受けなければならないから、範囲を限定できないのだ。
もし、「スタッフ部門は他部門の社員からのサービス要求を全て受け入れる義務がある」
とするなら、スタッフ部門はせめてコンサルタント並みの給料をもらわなければならない。
そんな給料などもらえるはずもない。
だから、他部門の社員はお客様として扱わなくていいのだ。
とするなら、スタッフ部門はせめてコンサルタント並みの給料をもらわなければならない。
そんな給料などもらえるはずもない。
だから、他部門の社員はお客様として扱わなくていいのだ。
スタッフ部門と他部門の社員の目的が一致している
スタバでは、
客 :美味しいコーヒーを飲んで寛ぎたい、Mac開いてドヤ顔したいw
スタバ:儲けたい
という目的をそれぞれ持って行動している。
(表向きは経営方針などのオブラートに包んではいるが、スタバの本音は当然「儲ける」だ)
(表向きは経営方針などのオブラートに包んではいるが、スタバの本音は当然「儲ける」だ)
永遠にそれぞれの目的は一致しない。
会社では、
儲ける
という共通目的のために、スタッフ部門も他部門の社員も行動している。
儲けるためには、様々な制約条件の下、利益を最大化させなければいけない。
つまりQCDの認識を一致させなければならないのだ。
※QCD(Quality:品質、Cost:価格、Delivery:納期)
際限のない要求を全て叶えるには、際限のない費用・時間がかかる。
それでは儲からない。
儲けるためには、費用・時間とのバランスを考え、要求にブレーキをかけなければならないのだ。
際限のない要求を全て叶えるには、際限のない費用・時間がかかる。
それでは儲からない。
儲けるためには、費用・時間とのバランスを考え、要求にブレーキをかけなければならないのだ。
そうなると、スタッフ部門にとって社員は、同じ目的のため行動するチームのメンバー同士となる。
当たり前だがただの同僚なのだ。それ以上でもそれ以下でもない。
もちろんお客様ではない。
相手が客じゃないから、えこひいきもするし、感情も顔に出す。
それでいいのだw
思い込みを捨てて、開き直ろう。
その先に光明が見える。
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「スタッフ部門にとって社員はお客様だ」はWetの最たるものだ。
でも切り捨てられるときは徹底的にDryだ。
退職願を出しても「はいそうですか」てなもんだ。
こちらも割り切ってDryに行くべきだ。
でも切り捨てられるときは徹底的にDryだ。
退職願を出しても「はいそうですか」てなもんだ。
こちらも割り切ってDryに行くべきだ。