中小企業情シス稼業

2社連続で中小企業ひとり情シスやっています。 同じ境遇の方のお役に立てればと思います。

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基礎体力

仕事でわかりやすい文章を書く基本ポイント3つ

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どうも最近、メールで何を言っているのかわからない人が多くて・・・
社内もベンダーSEも。特におじさんw
若い人のほうが丁寧に書いてくれる気がします。SNSとかで文字を扱う機会が多いからかもしれません。

電話のほうが手っ取り早い、という人もいます。特に今の会社は。
でも複雑な内容の場合は、事前にメールで概略を伝えておいたほうが、その後の電話が効率的になると思うんですよね。


仕事のメールでは美しい文章を書く必要は無いです。
必要最低限の文章で良いのです。仕事なので。

SEだからわかりやすい文章を書かなくていいということはありません。
メールの内容が伝わらないせいで、結局長電話なんて笑止。残念な人々・・・

特に社内SEの業務は調整ごとが多いですから、相手にこちらの意図を正しく伝える必要があります。
わかりやすい文章を書かなければいけないのです。


とはいえ、わかりやすい文章って難しいですよね。

私も子どもの頃から文章を書くのが大の苦手でした。
学校でもまともに文章の書き方なぞ教えてくれませんでしたし。大学の卒論も苦労しました。
「文章を書く方法」のような本を読んでみたりもしましたが、どうもわからず・・・

でも社会に出て20ン年。さすがに少しわかってきましたw
情報処理試験の論文にも受かるようになりました。

仕事では以下3つのポイントを意識して書くようにしています。
非常に簡単なことばかりですので、意識しやすいと思います。
まずはこれらを押さえるだけで、わかりやすい文章になると思いますよ。

1.1文を短くする

1文の文字数は、短ければ短いほど良いです。
短くて悪いことは何もありません。短いほど、相手が勘違いする可能性が減るのです。
文章を書くときは、これを一番強く意識しています。

「、」をいくつも使って文を続けないことです。
「、」が続いているなと感じたら、「。」で区切れないかを考えます。長くするのはいつでもできます。
「。」で区切ると、わかりやすく歯切れのいい印象も与えられます。


以下のような言葉を削るのも、文を短くするコツの1つです。

・接続詞(「だから」「そして」など)
・指示代名詞(「それ」「そのような」など)
・「確かに」「まさに」などの強める言葉

「しかし」などの逆接の接続詞はどうしても必要な場面がありますが、基本的に接続詞は多用しないほうが文章がスッキリした印象になります。
特に「だから」のような順接の接続詞は要らないことが多いです。

試しに上記の言葉を削って読んでみてください。意外と意味が通ることがわかりますよ。

2.段落ごとに内容は1つにする

仕事で書く文章は、だいたい事実・疑問・推測・依頼・感謝・謝罪などの内容で構成されるのではないでしょうか。

1つの段落内では、内容を1つにするとわかりやすくなります。
内容が複数入り乱れると、文章がわかりづらくなります。

箇条書きにしてしまうのもアリだと思います。


この辺りは情報処理試験の論文で学びましたね。
情試の論文では、問いごとに課題・改善策・評価など1つの内容しか書いてはいけませんから。

最初は少し違和感がありましたが、慣れるとこのほうがいいんですよね。
頭で考えているときはボリュームがありそうでも、ひも解いてみると、内容を重複して捉えていることに気づいたりします。課題と改善策をごっちゃに考えていたり。

内容を絞って考えると、一見複雑そうに見えることでも、本質が見えてくるのです。

今の会社の人に多いんですよね。愚痴とか書いてきます。そんなに親しくないのですがw
言い訳がしたいんですかね。私に言われても困ります。

先述2点のポイントに通ずるのですが、余計なことを書くと論点がぼやけるんですよ。
事実なのか、感情なのか。結局、何が言いたいのかわからなくなります。
ただでさえわかりづらい文章に感情まで入れてしまうと、ますますわかりづらくなってしまいます。

会社で書く文章において、感情を表現する必要はありません。

仮にクレームを入れる際でもそうです。
相手の落ち度を淡々と指摘する方が効果があります。
感情が入っていないほうが、相手が行間を読んでくれるのです。
行間を読めないベンダーも多いですけどね。


誤字脱字のまま、平気でメールを送ってくるやつも多いですね。
俺は忙しくて、メールを打つ時間ももったいないのだ」とでも言いたいんですかね。

もし本当に、メールを打つ時間すら満足に確保できないのであれば、それは異常事態です。
働き方を考え直したほうがいいです。



仕事を効率化をする必要もあるでしょうね。

誤字脱字が多いメールの内容は、全くこちらに伝わりません。
でも、こちらをバカにしているということだけは十分伝わってきます。
気を遣わなくてもいい相手だと思われているのだな、と。

わかりやすく文章を書くことは、相手への思いやりでもあるんですよね。
私もまだまだですが、わかりやすい文章を書けるよう努力していきます。

Accessは情シスの効率化に最適

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クエリーとテーブルだけで良い

Access入門の本などを見ると、「データベースとは」とか最初にいきなり書いてあって、すぐやる気が萎えてしまいますよね。
最初に手作業でテーブル作ったりとか。準備として必要なんですが初心者には意味がわからないんですよね。


確かに全部大事です。後から思えばそれはわかります。
でも、すぐおいしくないんです(笑)


すぐおいしいとは何か。
「データ加工をラクにやりたい」ということです。



情シスの仕事で一番重いのは、データ加工です。


Accessでデータ加工する機能はクエリーです。
テーブルはExcelと見た目も似ていますし、まずはデータの保存場所という認識で良いと思います。

私は情シスレベルならクエリーだけ覚えれば良いと思います。
Accessで一番難しいところではあるのですが・・・


クエリーをマスターすれば、
フォームやレポートなどAccessの他の機能を使う際にも役に立ちます。
その後、データベースの理解にもつながると思います。

データベース全体を軽く理解するには、Accessはうってつけのソフトです。


Excelでいいじゃん、と一見思いますが、Accessにははっきりと良さがあります。
それを以下に紹介します。

同じ処理を何度もすばやくできる

Excelで例えば以下の処理をするとします。

元データ → ①余計な列の削除 → ②余計な行の削除 → ③データの並び替え → 必要なデータ

最終ステップまで行った時に、①の処理が間違っていたことに気づいたとすると、最初からやり直しになります。もう削除した列はありませんから。
元データのバックアップがなければ、その取得から始めることになります。

Excelマクロを組むなら別ですが、
それでもマクロ実行前に元データを保存しておかないと、データの再取得からやり直しです。


Accessだと、
処理内容が間違っていれば、クエリーの定義だけを修正し、再実行するだけで良いのです。
元データを直接変更しているわけではないので、元データも残っています。
(追加・更新・削除クエリーは除く)


元データの内容や件数が変わったとしても、列が変わらなければ、
データ取り込みをし直して、再度クエリーを実行するだけです。

同じ処理を定期的にやる場合は、再利用もできます。

グループ集計がラク

Excelでもピボットテーブルなどを使えば集計はできると思いますが、
慣れればAccessのほうがラクです。

特にグループ集計はExcelより分かりやすいと思います。


例えば基幹システムの単価マスタは、
商品コード、反映日、単価のような項目があり、価格変更に対応できるようになっています。

データとしては、
商品コード    反映日         単価
A001             2017/01/01   100
A001             2017/02/01   120
A001             2017/03/01   110
A002             2017/01/01   200
A002             2017/02/01   250
A003             2017/01/01   300

のようになっています。


「各商品の最新の単価だけを知りたい」という要件があった場合、
Accessでは、

商品コード   反映日          単価
A001             2017/03/01   110
A002             2017/02/01   250
A003             2017/01/01   300

をすばやく取得することができます。

これ単純そうに見えて、Excelで実現するにはなかなか大変な処理になるはずです。

※Accessの場合も、SQLで副問い合わせを記述しないと、クエリー1つでは取得できません。

GUIだけですと、クエリー2つを組み合わせる必要があります。
ただ情シスレベルならこれで良いのです。
Excelでピボットテーブルを作って、データのコピペを繰り返すよりマシです。

他データの参照がラク

担当者マスタからVLOOKUPで担当者名と部門コードを引っ張って、
引っ張った部門コードを部門マスタにまたVLOOKUPでぶつけて部門名を取って・・・
とVLOOKUPを何回も繰り返すと「何やってたんだっけ」となります。

Accessならテーブルの結合という機能で、
複数のマスタを参照して、キーに一紐づくデータを持ってくることができます。

CSVが扱いやすい

基幹システムからデータをエクスポートすると、CSV形式で出てくることがあります。

CSVファイルはダブルクリックすればExcelで開けますが、
数値データの頭に0が埋められている場合は、0が落ちるなどしてしまうことがあります。

それに気づかずデータを加工して上書き保存すると、書式が変わった状態で保存されてしまいます。
それを基幹システムにインポートしようとしても、当然エラーになります。
苦労して加工したのに、泣きそうになりますね。

Excelを単体で起動して、テキスト形式で開けば書式を維持したままにできますが、
開くたびに書式設定をしなければなりません。
面倒で仕方ないです。


Accessですと、書式を変えずにそのまま取り込むことができます。
また、最初に取り込んだ書式(データ型)を定義として保存できるので、
2回目以降の処理が格段に速くなります。

CSVではなく、Excelデータ(xls、xlsxファイル)の取り込みですと、
データ型も意識せずにそのままAccessに取り込むことができます。



Accessのクエリーを使えば、1000倍単位で爆発的に効率が上がります。

ルーティン作業なら、作業が続く限り恩恵を受けられます。
累積時間で考えると、ものすごい効率化になります。

私は、5分単位の細かい作業をAccessで効率化して積み重ね、
1日何時間もの時間的余裕を得ました。

仕事が集中したときに、Accessは私を強力に助けてくれます。


ただしAccessを使う際の注意点があります。

作業前には必ずデータのバックアップを取るようにしてください。
ミスをしたときの損害も爆発的ですから(笑)


最初は選択クエリーを使うことが多いと思うので、
その間はデータを壊すことは無いので大丈夫ですが、

・追加クエリー
・更新クエリー
・削除クエリー

を使うようになったら、お気をつけください。


私は、データ取り込みの際に、取り込み先のテーブルをバックアップするようにしています。
そこもマクロやVBAで記述して、自動化しています。



私は新卒で入った会社でAccessの業務アプリ開発を2年くらいやっていました。
当時はそれでも商売になったんです(笑)

今の世の中では、Accessだけを売りにベンダーで生きていくことは難しいですが、
情シスで使うには十分です。
Accessは画面も作れますし、自分用のコンパクトなアプリケーションを作るには最適です。


Accessという道具を使って、つまらない単純作業はさっさと終わらせましょう。
できた時間で未来の仕事を前倒しでこなすもよし、一息つくもよしです。

関連記事:

情シスはあえて情報処理試験、それも高度試験を狙え2/2

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理想的な勉強スケジュール

・6ヶ月前
午後Ⅱの過去問を見て、どのようなお題が出ているかを確認します。

その後、今までの仕事を振り返り、午後Ⅱの論文のネタをピックアップします。


ネタをまとめるポイントは、
システムの概要、問題点、対処内容、工夫したこと、評価・改善点です。

数が多ければ多いほど良いので、エピソードなども思いつく限り書き出していきます。
まだ実際に文章は書かなくても良いです。


大テーマとして、できれば3つは欲しいところです。
そうすればあらゆるタイプの問題に対応できるからです。


・4ヶ月前
午後Ⅰの過去問を解きます。

午後Ⅱで長文を書く前に、手で字を書くことに慣れるようにします。
最近は手で文字を書くことも減ってきましたので。

午後Ⅰは基本的にはこの1ヶ月だけやります。
後は直前に余裕があれば、というところです。


・3ヶ月前
午後Ⅱ対策に着手します。論文を書き始めます。

過去問を見て書けそうなテーマから書いてみます。

とにかく原稿用紙に書くということが大事です。
最初の一文字を書くまで気合がいりますが、勢いがつけばどんどん書いていけます。


最初に見出しを考えて、それを肉付けして・・・
などの自分の文章を書くスタイルを確立したいところです。


試験までに2回くらい、通しで書ければ完璧だと思います。
私は試験前に通しで書けたことがありませんが・・・


・2ヶ月前
午前対策を開始します。


午後Ⅱ対策と並行で行いますが、あくまでも優先順位は 午後Ⅱ > 午前 です。

まずは午後Ⅱ対策で文章を書いて、勉強のシメに午前対策をやる流れが良いと思います。
時間がなければ午後Ⅱだけをやります。

くどいようですが、
午前の勉強を先にやると、それだけで疲れてしまい、午後Ⅱをやる気力がなくなります。
午前だけ勉強しても絶対に受かりません。


午後Ⅱについては、会場でスラスラ書けるように、頭にネタ・ストーリーを叩き込みます。
試験中に思い出している時間はありません。


・1ヶ月前
午後Ⅱ、午前対策をメインにやります。

時間がない場合、午後Ⅰ対策は省略して構いません。
どんな問題形式だったかな、とざっくり見直しておくくらいはやったほうがいいかもしれません。


とにかく文章を書いて手を動かしていることが大事です。手で書くのも体力が要ります。

午前は、早くから着手してもどうせ忘れるので(笑)、ここで一気にやるのも手です。



改めて理想のスケジュール線表を引いてみます。

スケジュール-long

これだけ余裕を持ってスケジュールを組めることは、ほとんどないかもしれません。
私も3ヶ月くらい前にやり始めることが多く、
結果こんな感じ↓になっています(笑)
スケジュール-short

その他対策

・時間を意識する
情報処理試験、特に高度試験は、満点を狙う試験ではありません。
問題量が多く、時間が足りないようになっています。

要するに時間内に得点を最大化させるのを競う試験なのです。

勉強していると、どうしても時間の意識が抜けがちです。
過去問を解くときは、必ず時間を計ってやるようにします。


・どんな環境でも集中できるようにする
試験会場では、席を選べません。
いろんな個性的な人がいます。学校が会場だと、部活の声や音もします。

そんな時、いちいち集中力を切らしているわけにはいきません。

私は、どんな状況にも対応できるよう、あえて騒々しい喫茶店チェーンで勉強していました。


・最後まで試験を受ける
高度試験では、試験会場に来る、最後まで試験を受ける、だけで合格可能性が上がる気がします。

朝、会場に行くと、まず空席が多いです。

きっと急遽休日出勤になったり、前日遅くまで仕事をして、当日起きられなかったのでしょう。
高度試験を受ける人はベテランが多いです。責められないです(笑)


問題の難易度にもよりますが、
午前の時点で3割くらい空席で、午後Ⅰ・午後Ⅱで更に1割ずつ減って、
最後まで席にいる人は半分くらいの印象です。

合格率10%の試験だとしても、実質20%は合格できることになります。

会場に来て、最後まで座っているのが、合格への第一歩なのです。



高度試験は、

・ネットワークスペシャリスト(NW)
・システム管理(SM)
・プロジェクトマネージャ(PM)
・システムアーキテクト(SA)

に合格しましたが、どれも仕事への姿勢などが大きく変わるきっかけとなりました。


・ネットワークスペシャリスト(NW)
正直に言うと、まぐれで合格しました。

受かるわけがないと思っていたので、合格はものすごく嬉しかったのですが、
しばらくすると怖くなってきました。

試験に受かったからには、いい加減なことは言えない、と思い始めたのです。
その頃はまだベンダーにいたので、特にそのプレッシャーが大きかったです。

大げさに言えば、そこで初めてプロ意識が芽生えた気がします。


・システム管理(SM)
ベンダーでは、目標管理で書くネタが無く、仕方なく情報処理試験を書いていました。

情シスに転職して、システムをきちんと管理する方法を純粋に知りたくなり受験しました。
初めて自分から合格したい、と思った試験です。

情シスに来て「自分のシステム」として当事者意識を持ち始めたのだと思います。


・プロジェクトマネージャ(PM)
ITコーディネータの研修で、同じグループの人に勧められたのがきっかけで挑戦しました。

現場作業以外の目線を知ることができました。

プロジェクトだけではなく、普段の仕事にも、QCDの考え方を入れるようになりました。

以前より視座が上がった気がします。


・システムアーキテクト(SA)
せっかく基幹システムに関わったので受けました。
その後の基幹システム更改プロジェクトで役に立ったと思います。


※ちなみにITストラテジスト(ST)は2度落ちております・・・www

論文を書くスタンスが分かりません。

情シスの現場視点から脱却できませんでした。2度の不合格で限界を感じました。
視点が変わったらまた受けようと思います。

ホルダーの方、考え方のヒントなどいただけるとありがたいです <m(__)m>



情シスにいると試験に合格しても、何の評価もされないことがほとんどです。
トラブル予防、ベンダー牽制などの点で、会社に貢献していると思うのですが・・・
仕事をスムーズに進めるため、と割り切るしかないです。

私もベンダーにいたら「通算で軽自動車買えるくらい」(友人談)の報奨金をもらえたかもしれません。
今となってはとても惜しいことをしました(笑)

ただ、お金では買えないものを得ることができましたし、転職で何度も見えないゲタを履かせてもらったりしましたので、よしとします。

もちろん、まだこれから取り返させてもらうつもりですが(笑)


情シスはあえて情報処理試験、それも高度試験を狙え1/2

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情報処理試験は受ける価値なし?

最近は情報処理試験の受験者数が減少傾向で、価値が下がってきてるようです。

でも、それはベンダーにとっての話なんだと思います。


情報処理試験の内容は、情シスには非常に向いていると思います。
情シスの仕事には、広くIT全般の知識が必要だからです。

受験のメリット

情報処理試験に受かるには、IT全般の体系的な知識が必要です。
ベンダーSEは、試験に受かっていなくても、経験からそれらの知識を備えています(ホントか?w)


情シスもそれと同じレベルの知識を押えておけば、ベンダーSEの思考パターンがわかるようになります。
そうすると仕事をベンダーに依頼する際、ハマりそうな箇所を予測できるようになります。

ハマりそうな箇所を予め確認するようになると、ベンダーへの牽制にもなります。
「手を抜けない」と思わせるのです。

試験に受かったら、ベンダーに言うもよし、あえて言わぬもよしです(笑)
私は言ったことはないのですが、どちらが効果あるのでしょうか?

いきなり高度でよし

情報処理試験を受けるとなると、基本情報受かって、応用情報にも受かって・・・という流れが普通に見えます。


しかし、これもベンダーの視点なんですよね。

情シスとしては、基本情報・応用情報はパスし、いきなり高度試験を受けて良いです。
ITサービスマネージャやプロジェクトマネージャは、十分情シスの仕事と関連があります。

せっかく取るなら、高度を取ってしまったほうが早いと思います。
さっさと受かって、情報処理試験からは卒業しましょう。


私は二種(現・基本情報)に受かり、一種(現・応用情報)に落ちましたが、
ネットワークスペシャリストに受かったので、結局一種は取らずじまいです。

ベテランこそ

高度試験は、ベテラン情シスこそ受けるべきだと思います。

午後Ⅰ、午後Ⅱは経験によるところが大きいのです。

午前は暗記物なので、久々に勉強すると大変なのですが、
過去問から全く同じ問題がたくさん出ます。選択肢の内容から正解の記号まで同じです。

IPAによる、記憶力が落ちたベテランへの救済措置としか思えないです(笑)


午前は常識レベルの知識を持っていれば良いので、
午後Ⅰ・午後Ⅱで勝負してくださいね、というIPAからのメッセージだと感じます。

でも論文がねぇ・・・

高度試験は論文も大変ですが、必ず良い経験になります。
仕事でも文章を書くことが多いですが、それが苦にならなくなります。


私は子どもの頃、作文が大の苦手でした。

でも高度試験の論文は全く別物です。むしろ論文が好きになりました。


論文を理由に挑戦しないのはもったいないと思います。

論文に苦手意識のある人が多いからこそ、合格の価値があるのです。
その点からも論文試験がある高度が狙い目と言えます。

高度試験対策の基本方針

高度試験を受ける際の勉強の優先度は、
午後Ⅱ > 午前 > 午後Ⅰ です。

仮に午前や午後Ⅰで不合格だったとしても、次回再度受験すれば合格する可能性はあります。
しかし、午後Ⅱは合格レベルの「A評価」を取らなければ絶対に合格はないのです。


午後Ⅱは、経験を知識の裏づけで論理的に表現できなければ落ちます。

本当の力が必要で、午前や午後Ⅰのように、運で通ることがありません。
よって、午後Ⅱを最優先にしました。


午前は暗記物なので、知っていないと正解できません。

午後Ⅰは仕事を普通にしていれば、常識の範囲内で答えられる内容と言えます。
短文で答える必要がありますが、午後Ⅱの勉強で手を動かしておけば、苦にならないでしょう。

ということで、午後Ⅰより午前の優先順位を高くしました。

午前対策

足切りを回避することを目指します。

60点が足切りラインですが、満点を取る必要はありません。ギリギリでも通過は通過です。
できれば最小限の労力でやりたいところです。ただ足元だけはすくわれないように。


上でも書きましたが、
以前と全く同じ問題が出ますので、他の試験区分も含め過去問をたくさんやるべきです。


注意点としては、午前の勉強で力尽きないようにすることです。

午後Ⅱと比較すると、ある意味楽な種類の勉強です。
時間もいくらでもかけられます。
それによって勉強をやった気になってしまうのが怖いのです。

午後Ⅰ対策

午前と同様、最小限の労力で、足切り回避を目指しますが、
その前に久しぶりに手で文字を書くので、ウォーミングアップが必要だと私は考えています。

試験勉強開始と同時に、午後Ⅱのような長い文章をいきなり書くのは辛いです。
まずはリハビリ的に文章を書く練習として、午後Ⅰの勉強をやると良いのです。


のちに午後Ⅱ対策を本格的に開始し、時間に余裕がない場合は午後Ⅰの勉強は停止して良いです。
午後Ⅰは常識的な判断で答えれられる問題が多いからです。


解答時のポイントは、

・根拠を明確に
・飛躍しすぎない
・見直しを丁寧に

です。


国語の問題を解く感覚です。答えの根拠は必ず問題文の中にあります。

「システム的に考えるとこうだろう」と発想を飛躍させると失点します。
シンプルに考えたほうが良いのです。

午後Ⅱ対策

論文は大変ですが、高度では絶対に避けて通れません。腹を括りましょう。


以下ポイントを書きます。

(1)論文のテーマは技術的にレベルが低くても良い
技術的にレベルが高い内容を、背伸びして書く必要はありません。
ITサービスマネージャなら、ITサービスマネージャらしい基本思想を盛り込んでいれば良いのです。

私はシステム管理(現・ITサービスマネージャ)試験では、
各拠点にあった基幹業務用PCのバックアップ/リカバリの話を書きました。
技術的にはピアツーピアのイメージバックアップで、低いレベルの話です。


あらすじとしては、

  ・レガシーシステムから脱却すれば、各拠点でデータを持たなくて済むが、会社にその意思が無い。
  ・PC老朽化でHDDのトラブルが頻発している。早急に何か手を打つ必要がある。
  ・予算がなかったので、購入済みのイメージバックアップソフトを利用した。
  ・トラブル解消に1週間かかっていたのが、翌日には復旧可能になった。

のような感じで書きました。


(2)解答は各設問で問われていることだけ書く
論文の問題は、ほぼ設問ア・設問イ・設問ウの3つに分かれています。

  ・設問ア:概要・課題
  ・設問イ:対策
  ・設問ウ:評価・改善
について書くことが多いです。


その際、各解答は設問で問われていることだけについて書きます。

例えば、対策には評価・改善の要素を盛り込まないようにします。
対策のことだけに徹して淡々と書きます。

どうしても他の要素が混ざってしまいがちですので、注意が必要です。


この訓練をすると、いかに普段の仕事でも、
課題・対策・評価をごちゃまぜに考えているかがわかります。


(3)最低字数は必ずクリアする
論文の最低字数は必ずクリアするようにしましょう。
字数が足りないと採点されない可能性があります。

せっかく良い内容の論文なのに、
ちょっと字数が足りないだけで落ちてしまったらもったいないのです。

私はいつも最後殴り書きになってしまい、試験官には申し訳ないのですが、
意地でも字数だけは必ずクリアするようにしています。


(4)生々しく書く
ネタは、自分の経験を生々しく書くことが大事だと思います。情シスらしい現場目線で良いです。
教科書のキーワードをつぎはぎしたような、抽象的な話では絶対に受かりません。


試験官は何本ものつまらない論文を読まされています。

途中で読むのをやめている論文もあると思います。もちろんそれは不合格です。
読んでいて、現場が目に浮かぶ面白い話のほうが、最後まで読んでもらえます。


課題があって、その解決のためにどう考えて、どう行動したのか。その結果どうだったのか。
それを経営者や社内ユーザからの、生の言葉やリアクションを織り交ぜつつ書くのです。

「経営者が『やれ』と言ったから、採算度外視で対応した」
は教科書の理屈を吹っ飛ばす説得力なのです。


普段言われている理不尽な言葉なども盛り込むと、生々しくて良いです(笑)

ベンダー受験者との大きな差別化にもなると思います。
ベンダーの人と情シスは考え方が全然違いますから。

関連記事:


(5)論文は屁理屈
私は論文は屁理屈だと思うようになってから気が楽になりました。

自分の主張したいことについて、屁理屈をこねて読み手を納得させれば良いのです。


ボトムアップ思考で数多くの事実を積み重ねると、
何かの主題が自然に浮かび上がってくるのではありません。


書き方はボトムアップで良いのですが、発想はトップダウンです。
自分の言いたいことがあり、それに必要な事実を集め、ITの知識を使って
それっぽく表現するのが論文です。



長くなったので、次回に続きます。

情シスはもとより社会人は勉強しつづけなければならない

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「無免許のF1レーサー」でずっと行ける?

ITの仕事をしていると「継続的な勉強が必要」とはよく言われることです。
でもなかなか難しいですよね。


「経験があれば仕事できるんだからいいじゃないか」という考え方ももっともです。
経験なしで、勉強ばかりしている頭でっかちよりマシです。


ただ果たして経験だけで良いのか。
「無免許のF1レーサー」でずっと行けるのか。


例えば、仕事で峠越えの山道を毎日走っているとします。

以前は60分で走っていたのが、運転技術を磨き45分で走れるようになった。もちろん法定速度内でです。

でも知らない間に高速道路ができていて、10分で行けるようになっていた・・・


現実では高速道路に気づかないことはないですが、仕事では十分ありえる話です。

これが趣味のドライブの話なら何の問題もありません。運転自体を楽しんでいるのですから。

しかし仕事では、目的地に早く着かなければなりません。早くて悪いことは何も無いので。

部下や同僚がいれば、更に影響は大きいです。
その峠道しか知らないと、無理な運転を強いることになります。

経験と勉強は両輪

経験はもちろん大事です。

でも仕事をしていると、どうしても行き詰まる時が来ます。
ラクではないけれど、何となく仕事は回っていて、目標が見えなくなる感じです。


ここでどうするか。

私は仕事で行き詰まり感が出たときや、目標を見失ったときは、勉強をすることにしています。


勉強をすると、

・バラバラの経験を体系化して整理する
・経験の理論的な裏づけを取る
・外の新たな知識で、経験を再定義する

などが可能になります。


行き詰まるということは、それなりに仕事ができるようになり、経験が踊り場に来た証拠と言えます。
勉強することで、成長の階段を一段上がれるのです。

社会人のキャリア形成において、勉強と経験は両輪だと考えています。

勉強のきっかけとしての資格試験

とはいえ具体的な目標もなく、ただ単に勉強だけをするのはなかなか難しいです。

営業職の人と話すと、
分かりやすい資格のようなものがないので、モチベーションを維持するのが難しい、と悩んでいます。
転職しようにも、スキルを客観的に表現するのが難しいのです。


幸いなことに、ITは他の職種より資格試験モノが多いです。
客観的に自分の力を試したり、証明できたりする恵まれた環境にあります。

また、ひとり情シスは孤独なので、上司や周りから良くも悪くも正しい評価をもらえず、行き詰まり感が出やすいです。
そんなとき資格試験を目標にすると、自分を客観的に見る良い機会になります。

資格オタクになることはないですが、利用しない手はないと思います。

関連記事:

勉強は公私どっちのリソースを使う?

勉強をする場合は、プライベートな時間を使う必要があります。
研修などを除き、仕事中に本を読んで勉強するのはなかなか難しいと思います。


「仕事・会社のために、貴重な自分の時間やお金を使いたくない!」
という感情もあると思います。なんとなく気持ちはわかります。


でも、そんなケチな考えは捨てるべきです。


書店に行くと、つい仕事関係の本に目が行くことがあると思います。
「公」のために「私」の時間を使っているのです。

仕事をより良くしたいと思う人にとっては、それが普通です。
勉強もその延長ではないかと思っています。


またお金についてですが、
私は会社のお金で本を買うのは好きではありません。買って良いと言われても買いません。

自分のお金で買うと、選ぶのも読むのも真剣になります。
試験ならなおさらです。
落ちたら財布へのダメージが大きいので、緊張感が違います。


結局、会社のリソースを使うよりも費用対効果がいいのです。

勉強は、それ自体が目的ではなく、何かを得るのが目的です。

お金よりも時間のほうが大事です。
会社が千円出してくれるまで、その本を読まずに我慢するのかという話です。
待っていると情報の鮮度が落ちてしまいます。何十万円もするなら少し考えますが。

※ちなみに私は、ITコーディネータの講習に自腹で行きました。当時は約50万かかりました。
もちろん得たものは大きかったですが、今考えるとちょっとやりすぎた感もあります(笑)
でも一緒に講習を受けた方は、「『受講したい』と言い続けて、3年経ってやっと参加させてもらえた」と言っていました。3年待つ時間をどう捉えるかというところです。

プライベートのリソースを使って勉強すると、知識が確実に身につきます。


逆に仕事で得た知識が、プライベートに役立つこともちゃんとあります。

ちょっとスケールの小さい話ですが、私は会社移転の経験が、自分の引越しに役立っています。
準備作業などの手際や小道具などの点で、スムーズに進めることができました。

引越し経験で気づいたことが、また会社移転の仕事に役立つのです。

関連記事:


自己投資などと堅苦しく考える必要はなく、
「公」と「私」が表裏一体でうまくつながれば良いと思っています。



以下は半分言い訳です(笑)


ITの勉強は疲れます。
歳を取ると、新しいことを積極的に覚えるのは辛いです。


ただ40代になると、知識の深さだけでなく、幅広さも求められてくる気がします。

最近私は、自然科学や歴史など、ITに直接関係のなさそうな本を読むようにしています。
全く別の視点が得られ、ITの仕事にに生きることを期待しています。


ビジネス書をしきりに読んでいた時期もありました。
ただ、どれも同じことが書いてあったり、「もうやってるよ」と感じることが多くなりました。
結局、読み返したいと思う数冊を除いて処分してしまいました。


あまり肩肘張らず、いろんな形で頭を柔らかくしておきたい、と今は思っています。

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プロフィール
40過ぎて何とか結婚し、2015年末に子どもができた、左利き初老オヤジです。日本史を再勉強中。株、囲碁、鼻炎、眼振少々。中小企業ハッタリテキトー情シス(社内SE)。Access/ExcelVBAしか武器(?)はなし。情試はPM/SM/SA/NW。 ベンダーSEを数年やり、その後情シスに転職しました。 情シスでは中小企業ばかり3社見てきました。現職と前職ではひとり情シスです。 会社では「いないとヤバいが、評価はしない」という扱いです。 ノウハウを伝える相手もいないので、せっかくなので自分なりのコツを公開したいと思います。 同じような環境で苦労されている方のお役に立てればと思います。 「情シスの格を上げる」が目標です。 Twitterをフォローいただくと、ブログ更新時に通知されます。http://twitter.com/suiton_everyday よろしくお願いいたします。
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